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The Nearness Of You



(今、私が歌いたいうた100)


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4.♪The Nearness Of You(1938)

                                
                                 作詞 Ned Washington
                 作曲 Hoagy Carmichael


  一週間ほど前、ボクは、旧い友人クサノと久しぶりに会った。

ボクらは、中2の冬、武道館でダリル・ホール&ジョン・オーツを

一緒に聴いた。その夜は、大雪で、九段から武道館の方へ歩くのに一苦労した。


  以来30年、このアメリカのデュオが日本でコンサートをする度に、

ボクらは一緒に出かけてきた。この前ボクらが会ったのは

彼らが前回日本に来たときだから、だいたい5年くらい前ということになる。
 
  「ホール&オーツ来日」の情報は、いつもクサノのほうが

いちはやくキャッチして、ボクに連絡してきた。高校卒業以来、

ボクらはこうしてコンサートのときだけに会う、ということを続けている。
 
 
 ボクらはコンサート会場で会っても、なんとなく互いの近況を

報告し合わないことになっていた。おまけにクサノときたら、

コンサートの終演後は、いつも口数が少なく、感想を語り合うこともなく

そそくさと帰ってしまう。だから、ボクはクサノが年相応に家庭をもっていて、

ナントカという機械会社に務めていること以外ほとんど知らない。
 

  2015年の東京ツアーは、「♪Man Eeater」からはじまった。

ボクの好みではないけれど、ノリの良い曲なのでいつも会場は盛り上がる。

ボクらは、背広の上着を脱いで、早速立ち上がった。


  「ホーーール!」

クサノは、真っ先に両腕を高く挙げ、大声で声援を送る。

おなじみの曲ばかりが、次々と演奏されていく。 

そして・・・

アンコールの最後の曲は、

今回は「♪ Praivate Eyes」だった。

この曲は、コンサートに集う常連のファンのあいだでは、
 
  「praivate eyes~(チャ

  
 watching you(チャチャ)」

というふうに、客席から手拍子で参加することが、恒例となっている。

ところが、ここのところ、この手拍子のテンションが

じわじわ下がってきているのではないか。かつての会場が

一体となるときのあの高揚感がだんだん薄れていっているのではないか。

正直に言って、

ステージ上のダリル・ホール自身の歌い方にも、弾む熱意がないというか、

むしろ、どこかやっつけ仕事的にこなしてるムードがあるというか・・・。

でも、落ち着いてもう一度よく考えてみたら、ボクがそんなふうに感じたのは

ちょっと違うなと、ふと思った。

そうだ、おそらく、ホール&オーツには、

「praivate eyes(私立探偵)」の旧いまなざしから、

ファンをいったん解放したいという思いもあるんじゃないかな。


  このコンサートの後、ボクはクサノを誘ってみた。

 「今日はゆっくり飲んでいかないか」

クサノもごく自然に答えた。

  「うん、そうだな」

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